北欧フィンランドはデジタル化でヨーロッパ1位

フィンランド人は、国が国際的な比較調査で良い成果を出すたびに、とても喜びます。というのも、フィンランドの人口はわずか約500万人で、人口80億の世界でも、7億4,000万人のヨーロッパの中でもごく小さな国だからです。そのため、フィンランドが何か重要な分野で成果をあげると、必ず注目されるのです。

最も知られている国際比較といえば「幸福度」でしょう。フィンランドが何度も「世界一幸せな国」に選ばれていることは、近年日本でもよく報じられています。しかし当のフィンランド人は「そんなはずはない。普通の生活はそこまで幸せというほどでもない」と首をかしげます。それでも、小国が無料で世界的な宣伝をしてもらえるのは、やはり嬉しいものです。

さらに興味深いのは、ドイツの Bitkom が実施した「ヨーロッパで最もデジタル化が進んだ国(2025)」に関する調査です。この調査では、フィンランドがデジタル化分野でヨーロッパのトップに位置づけられました。(https://www.bitkom.org/EN

現在フィンランドでは、ほとんどすべてがデジタル化されています。多くの企業は完全にデジタルで運営されており、自治体、国家も同様です。良い例が税金の手続きです。税務処理において紙は一切必要なく、すべてオンラインで完結します。

2026年1月1日からは、これまで税務当局に電子的に情報を送信したことがある場合、税務関連の通知はオンラインのみで送付される仕組みに移行します。以前は、税務署が紙で納税に関する書類を送付していましたが、これにより、何十トンもの紙の削減になります。

フィンランドDX視察に関する画像
フィンランドのオンライン税務サービス「OmaVero」

自動車販売に関する手続きも、今ではペーパーレスです。(中古車の売買契約書は紙で作成可能ですが、当局はオンラインでの取引を推奨しています)。
医療もペーパーレス化が進んでいます。フィンランドで病院に行く場合、患者が必要とする唯一の「紙」は、プラスチック製の身分証明書だけです。

しかし、あらゆるサービスが次々とオンライン化されることを、手放しで喜べない人もいます。特に高齢者の一部は「インターネットが使えず、取り残されてしまった」と感じることがあります。一方で、毎日数時間 Facebook を楽しみ、オンラインでの交流に満足している高齢者もいます。

また、Bitkom の比較調査において、フィンランドにとって非常に不公平な点があります。評価対象が「固定回線」のみになっていることです。フィンランドでは、圧倒的に無線回線の利用が主流です。この点が修正されれば、フィンランドのヨーロッパ諸国に対するリードはさらに大きくなるでしょう。

私たち My Suomi は、これまで様々な分野の日本人専門家をフィンランドのデジタル化視察にご案内してきましたが、今後もこうした視察は増える見込みです。参加された皆様は非常に感動され、また訪れたいとおっしゃいます。

最後に、スポーツの応援のように言わせてください。「がんばれフィンランド!(Hyvä Suomi!)」

原文:マイスオミ代表 Hanna Jämsä